普段の生活が徐々に戻ってきていると実感していた中、最近のコロナウイルスの感染者数の再増加で、出社して業務行うことに対して改めて不安を覚える方も多いと思います。
そこで今回は「フルリモートワーク」についてのメリット・デメリットなどについて書かせて頂きます。
【リモートワークでの業務について】
コロナウイルスが流行してから幅広い業界でリモートワークが一般的に採用されるようになりました。
全国的なリモートワークの調査結果とフルリモートワークで必要な環境について説明していきます。
●リモートワークの実情とは
少し前の調査結果ではありますが、『国土交通省 令和2年度 テレワーク人口実態調査』(※)によると、現在全職種を対象にしたリモートワークを行っている方の割合は地域別で下記のようになっています。
令和元年 | 令和2年 | |
首都圏 | 18.8% | 34.1%(+13.3%) |
中京圏 | 14.9% | 19.7%(+4.8%) |
近畿圏 | 15.5% | 23.3%(+7.8%) |
全国 | 14.8% | 23.0%(+8.2%) |
中京圏に関しては前年よりも増加しているものの全国平均を下回っている状況です。
IT関連の職業では全国的に25%~44%となっています。
1週間のリモートワークの実施日数についての全国平均は、
令和元年 平均1.9日 ⇒ 令和2年 平均2.4日(+0.5日)
そのうち週4日以上リモートワークの方の割合は、
令和元年 22.8% ⇒ 令和2年 28.2%(+5.4%)
全国平均ではありますが、リモートワークをメインで働いている方は増加しているという結果となっています。
昨年の令和3年度はこの数字よりもさらにリモートワークをメインの方の割合が増加していると考えられます。
また、一切職場に出社しないフルテレワークという働き方が、より一般的になってきていると実感しています。
出典:国土交通省 令和2年度 テレワーク人口実態調査 -調査結果
参照:https://www.mlit.go.jp/toshi/daisei/content/001392107.pdf
●フルリモートワークに必要な環境とは
フルリモートワークを実現するには環境整備が必要不可欠です。
整備が不十分だと、後ほど開設するリモートワークのメリットを享受できない可能性が高くなります。
また、業務効率の低下などで業務の信頼度を下げる結果になることもあります。
フルリモートワークを快適に行うためには、普段使用するPCに加えて下記を揃えることがオススメです。
・パソコンデスク(電動で昇降するタイプやスタンディングデスクなるタイプもある)
・外部モニター
・オフィスチェア
・PCチェア
・リモート会議用のWEBカメラとヘッドセット
・少なくとも10Mbps以上の速さのインターネット回線
仕事のモチベーションアップにも繋がります。
【フルリモートワークのメリット・デメリット・注意点とは】
フルリモートワークのメリット、デメリット、注意点について説明していきます。
●フルリモートワークのメリット
まずは、フルリモートワークのメリットを3つご紹介します。
『通勤時間の短縮』
もしも自宅で業務を行う場合、名古屋市の平均通勤時間は32.2分(※)なので、往復で約1時間程度の時間が短縮できることになります。
空いた時間を、趣味や家族と過ごす時間に有効活用することができます。
出典:総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査 調査の結果
参照:https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/tyousake.html
『自分に合った環境で業務ができる』
自分の体格に合ったデスクやチェアで業務することで身体的な負担を軽減させることができます。
また、休憩時間もプライベート空間でしっかりと心身共にリフレッシュさせることができます。
『職場内の様々なストレスの緩和』
業務中の電話の音や他人の作業音など集中を妨げられることも少なくなります。
突然の業務依頼なども比較的少なくなるため、よりストレスなく業務に集中できることが見込めます。
●フルリモートワークのデメリット
次にフルリモートワークのデメリットを3つご紹介します。
『他のメンバーとのコミュニケーションを円滑に取りにくい』
対面でのコミュニケーション不足により情報共有が上手くできず業務に支障をきたす可能性があります。
普段の挨拶や雑談できる回数も少なく、メンバー間の関係性が深くなりにくい事も原因の一つです。
解決策としては、下記のようなことがオススメです。
・業務中はまめな情報交換と共有を積極的に行う意識をすること
・チャットやメールでの報告は文章ではなく、箇条書きで要点を伝えること
・リモート会議をスタートする前にアイスブレイクを行い、全員が発言しやすい空気を作ること
『仕事とプライベートの切り替えがしにくい』
特に自宅で仕事を行う際は気を付ける必要があります。
解決策としては、下記のようなことがオススメです。
・就寝時間、起床時間をなるべく固定して規則正しい生活リズムを心掛ける
・出勤する際と同じ準備や着替えを行う
・仕事に集中しやすい音楽をかける
『運動不足になりやすい』
通勤が無くなる分、意識的にカラダを動かすように意識する必要があります。
解決策としては、下記のようなことがオススメです。
・勤務終了後に通勤と同じ時間程度ウォーキングを行う
・休憩時間に全身のストレッチを行う
特に下半身は上半身と比べて不調に気付きにくいため、積極的に行いましょう。
●フルリモートワークの注意点
最後に、フルリモートワークの注意点を2つご紹介します。
『リモートワークに使用するツールの確認する』
業務のコミュニケーションで使用するツールにはさまざまな種類があります。
有料版と無料版で使用可能な機能が異なるものや、取引先との商談で普段と異なるツールを使用する可能性もありますので、確認を忘れないようにしましょう。
『セルフマネジメントを徹底する』
セルフマネジメントができるかどうかが業務効率に大きく影響します。
自分自身が集中しやすい環境を整えても上手くいかない場合は、近くのコワーキングスペースなどで週1~2日程度、勤務環境を変えることも検討してみて下さい。
【まとめ】
リモートワークを上手く活用することで、これまでの働き方よりも大きな成果を出すことができる可能性があります。
しかし、活用の仕方によっては大きく作業効率が落ち、これまでの信頼を失ってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、事前に環境面や作業ツールの整備、自分自身に合った業務スタイルなのかを見極めたのちに、フルリモートワークを検討してみて下さい。